ICO

ICCOとは何か?一旦は仮想通貨による資金調達を行うが、その後に株式に転換できる?initial convertible coin offeringについて整理しよう!

クリプトアセット業界では一瞬も油断できません笑。

また新しい概念が登場しました。

ICCOです。

Initial Convertible Coin Offeringの略です。

簡単に言ってしまえば、最初に投資を行う際にはクリプトで行うのですが、その後に事業の拡大に伴って、将来的には株式へと転換されるというものになります。

ICCOとは何か?

繰り返しになりますが、ICCOとは、Initial Convertible Coin Offeringの略になります。

通常のICOの場合と異なるのは、Convertibleというワードの有無ということになります。

convertibleとは何か?

convertibleというのは転換のことです。

転換というのは、「ある何か」から、「他の何か」に変わることを言いますね。

convertible coinなので転換コイン、みたいな呼び方が正しいのでしょうかね。

似たようなものとして、転換社債があります。

厳密に言えば、会社法上では転換社債という文言は今はなく、転換社債型新株予約権付社債というのが正しい呼び方となります。

ICCOのメリットとは何か?

ICCOのメリットと一言で言っても、それは立場によって異なります。

投資家の立場と開発者の立場です。

ここでは転換社債のメリットを確認してから、改めてICCOのメリットについて考えてみたいと思います。

転換社債の投資家側からのメリット

転換社債の投資家側からのメリットは、債券よりはハイリスクハイリターンであるが、株式よりはローリスクローリターンであることです。

債券の所有者は株式の所有者よりも残余財産分配の順位が高いです。
つまり、会社が倒産した際にその会社に残っている財産の分配は株式の所有者よりも債券の所有者に優先的に分配されることを意味します。

このことから、債券よりも株式の方がハイリスクであると考えるのです。

ファイナンス理論的にはハイリターンを求めるのであれば、ハイリスクを引き受けないといけません。

株式を所有することは厳しいが、債券であれば投資したいという投資家の場合はミドルリスクミドルリターンを求めているので、この場合は転換社債の購入を検討することになります。

転換社債の経営者側のメリット

転換社債の経営者側のメリットとしては、債券の満期日になった場合にキャッシュで返済することもできるし、株式に転換してキャッシュアウトを回避しつつも債券返済の義務を消失させることができる点です。

経営者としては、様々な将来の可能性を考慮に入れながら経営ができること、つまりオプションを持って経営できることが有利になります。

資金調達することで事業を推進したいが、事業は将来の様々な要因に依拠するために、経営者の努力だけではどうすることもできない面もあります。

例えば、自然災害などが生じた場合には、どんなに経営努力をしていたとしても、世界経済や日本経済自体がダメージを受けてしまい、不況になってしまうことはあり得ます。

このような場合に、純粋な債券の場合はキャッシュにて返済することが求められますが、転換社債であれば、株式に転換することで、ダイリューションは起きてしまうものの、キャッシュアウトは免れることができます。

なお、社債に関することを基礎から学ぶとしたら「入門 社債のすべて―――発行プロセスから分析・投資手法と倒産時の対応まで」をお勧めします。

一応アマゾンのリンクも貼って起きますね!

ICCOのメリットを考えてみる!

上記までで、転換社債のメリットについてはご紹介してきました。

そこで、これを踏まえまして、ICCOのメリットについて考えてみたいと思います。

ICCOのケースでは、クリプトがそのうち株式へと転換されることとなります。

これはつまりクリプトのメリットと株式のメリットの間の子となりそうです。

ICCOの一番のメリットは次の文章に内包されていると言えそうです。

He added: “This ICCO is one of the most unique investment opportunities in the blockchain world. Institutional investors recognize the scale of the opportunity, but the lack of regulation has kept them watching from the sidelines. Palladium’s solution will change this. Cutting-edge blockchain technology will allow customers to use regulation-compliant, multi-asset accounts to manage fiat and crypto currencies.”

ここでは、機関投資家が投資しやすいように工夫したことが一番のメリットであると言っていますね。

要は、機関投資家はクリプトアセットに関する投資の機会の大きさについては理解しているが、しかし、クリプトアセットのレギュレーションについては現状確定的になっていないために、一定のリスクが存在することになるので、投資を躊躇してしまっている。

これをICCOであればクリアできると。

将来株式になるということであれば、株式は既存の機関投資家にとっても馴染みがあるものですので、比較的投資しやすいのでしょう。

ICCOの事例とはどんなものがあるのか?

すでにICCOを実施した事例がマルタであります。

以下のサイトに記事を参照にしてください。

この事例ではコインを発行した3年後に株式に転換することができるとしているようです。つまり3年後に事業はある程度完成し、株式として問題レベルまで持っていきます、ということなのでしょう。

ちなみに調達した金額は以下のように使うことのようです。

Proceeds will be used to support the three core blocks of Palladium’s solution: 50 percent will go towards the acquisition of a controlling interest in a European bank; 35 percent into the formation of a regulated crypto exchange and the development of a clearing and settlement blockchain platform; and 15 percent into strategic investments in financial services and blockchain companies complementing Palladium’s business.

50%はEuropean bankの持分の取得に使用する。
35%はクリプト交換所やグロックチェーンプラットフォームの形成に使用する。
15%はパラジウムのビジネスを保管するものとして使用する。

こんな感じのようですね。

終わりに

ICCOについて理解できましたでしょうか。

クリプトアセットに関しては今後もどんどん金融商品に類似したアイテムが出てくるものと思われますので、そのうちデリバティブも登場するでしょう。

当ブログでも可能な限りキャッチアップして解説をしていきたいと思います。

お読みいただきましてありがとうございます!